今年はボジョレーの最高位、プレミアムな「ボジョレー・プリムール」の扉を開けてみませんか。

LINEで送る
Pocket

本音をいえば「ボジョレー・プリムール」の楽しみ方は秘密にしておきたいのですが、こっそりとお話し致しましょう。

今から10年程前の出来事です。日本の一部のソムリエたちが「実は熟成できるボジョレー・プリムールがあるぞ」と騒ぎ始めました。
普通のブルゴーニュワインが三〜五年以上掛かって熟成していくのを、いわゆるプレミアムな「プリムール」はなんと一年ほどで追体験が出来るからです。

収穫した葡萄を破砕せず、そのままタンクの中で貯蔵・発酵させ、短期間でワインとして完成させる早作りの「マセラシオン・カルボニック醸造法」と通常のワインでは醸造方法が異なります。大量生産タイプのヌーヴォーのほとんどは年越しするとヘタってきてしまい、ほんの一部のプレミアムな「プリムール」だけが熟成を楽しめるワインなのです。

熟成出来る事を知ってからのこの10年間は、毎年プレミアムな「ボジョレー・プリムール」を箱買いし一年以上の熟成を追う楽しみが生まれました。

最初の年の発見。それは“年明けしてからが本領発揮する”と言う事でした。年明けにお屠蘇に飽きてから開けみると、なんと味がすっきりとまとまってきたではありませんか。

4月の春の桜の下では滑らかさが増し、春の香とのマリアージュを楽しめ、花びら一枚がグラスに落ちた瞬間の風流さも忘れられぬ思い出です。
夏場には深みがよりいっそう増していきます。8月の炎天下のクルーザー、その船の上で少し強めに冷やしてみると、今までにはなかった夏場の赤ワインの新しい楽しみ方との出会いが待っていました。

そして一年の熟成の後の11月の第三木曜日(この日にはもうプリムールではありませんが)に、その年の「プリムール」との飲み比べをする・・・新旧プリムールの飲み比べが出来ることこそ、大量生産のヌーヴォーとの違いでプレミアムな「ボジョレー・プリムール」の極みです。

一番のお勧めは最高のステータス、「ボジョレー・プリムールの女王」マダム・ルロアの「ルロア社」のプリムールですが、飲み比べが楽しい個性の強いお勧めのプリムールをもう二つあげておきます。

ビオディナミの鬼才「フィリップ・パカレ」氏の「ボジョレー・ヴァン・ド・プリムール」。ラベルも赤色と緑色の二種類があり、モダンで楽しいですよ。
「自然派の父」で大御所的存在だった、先のパカレ氏の叔父でもあった故マルセル・ラピエール氏の「M・ラピエール」。(今は息子のマチュー氏が引き継いでいます)
車に例えると「マダム・ルロワ=ロールスロイス」、「パカレ=フェラーリ」、「ラピエール=メルセデス」と言えばわかりやすいかもしれませんね。

ワイン好きであれば、11月17日の解禁日に「いにしえからの新酒の喜び」を楽しむのは当然のこと。ワインは最も時間軸的な嗜好品として、今年からは一年かけてその熟成の道のりを楽しんでみませんか。

◯LEROY(ルロワ)
■ボージョレ・ヴィラージュ・プリムール2016/LEROY(ルロワ)(高島屋オンラインストア)
■[2016] ルロワ ボージョレ ヴィラージュ プリムール【正規品】(Amazon)
■ボジョレー ヴィラージュ プリムール 2016 メゾン ルロワ 750ml[赤](Yahoo!ショッピング)

◯フィリップ・パカレ
■ボジョレー・ヴァン・ド・プリムール2016(楽天市場)
■フィリップ・パカレ/ボジョレー・ヴァン・ド・プリムール(Amazon)
■フィリップ・パカレ/ボジョレー・ヴァン・ド・プリムール(Yahoo!ショッピング)

◯マルセル・ラピエール
■マルセル・ラピエール(シャトー・カンボン)ボジョレー・ヌーヴォー[2016](楽天市場)
■マルセル・ラピエール(シャトー・カンボン)ボジョレー・ヌーヴォー[2016][正規品](Yahoo!ショッピング)

(photo:http://www.photo-ac.com/)

LINEで送る
Pocket