熱燗の季節到来。骨酒はいかが。
ヒレ酒。
寒い冬に楽しむお酒として、その虜になっている方も多いのではないでしょうか。
誰をも虜にする、この焼いた魚と熱燗の「黄金の組み合わせ」ともいえる飲みかたは、実はヒレ酒に限らないのです。
今回ご紹介するのは、もうひとつの黄金の組み合わせ、骨酒(こつざけ)です。
骨酒とは焼いた魚を器に入れ、熱い燗酒を注いだものです。
香ばしい焼き魚の風味に日本酒の甘みが加わり、独特の香りと味わいが醸しだされます。
代表的なものは岩魚で、内臓を取り除いたあと、丸ごと遠火でじっくりとあぶり、完全に臭みを飛ばしたものを使います。
その他、頭だけや、アラを使ったもの、かじかやサンマなど、岩魚以外の魚を使った骨酒もあります。
この骨酒、自宅で作ることも可能ですが、使う魚は遠火でじっくりとあぶりながら、途中で水分や脂などもしっかり取って、焼き枯らさないと、臭みが残ってしまい、せっかくの骨酒が台無しになるので、注意が必要です。
この作業がとても手間がかかり、やっかいなのです。
そこでおすすめしたいのが、骨酒用に販売されている、すでに焼き枯らした魚を買い、そこに好きな日本酒のお燗を注いで作る方法です。
これなら手軽に、失敗することなく、骨酒を作ることができます。
黄金色に焼きあげられた岩魚、ほのかに薄黄色になった日本酒。
そして湯気とともに立ち上がる、芳醇な香り。
骨酒はまさに五感で楽しむお酒と言えるでしょう。
(photo:http://www.photo-ac.com/)