ワイン好きなら知るべき人物、アンリ・ジャイエ氏とは！？

女性に特に支持率が高いのが、ブルゴーニュ。タンニンが控えめでありながらも、エレガントなベリーの香りと適度な酸味、豊潤な果実味を持つピノノワールから造られる赤ワインに多くの女性が虜になっています。

そんなピノノワールですが、以前は低品質なものが多く出回っていました。その状況を一変させた伝説の醸造家がいました。それが、アンリ・ジャイエ氏（1922～2006）です。ここでは、ワイン好きなら知るべき人物、アンリ・ジャイエ氏をご紹介します。

後にブルゴーニュの神様と呼ばれることになる天才醸造家は、フランスはブルゴーニュ地方のヴォーヌロマネ村で生まれ育ちました。当初はネゴシアンにブドウを販売する小作農をしていたのですが、1973年以降に自家元詰めをスタートします。

有機栽培を取り入れた健全なブドウ造り、アルコール発酵前に果実味と色合いを美しくする低温マセラシオンの発明など、今日のピノノワールの醸造方法の基礎を彼がつくったのです。

今や超高級ワインとなった彼のワイン。2016年にロンドンで開催されたオークションでは「リシュブール1978年」が高値で競り落とされました。12本入り1ケースが、なんと約3,000万円。1本あたり、240万円ほど。ひとりの醸造家が手掛けたワインが、ここまでになるのでしょうか。

偉大なるアンリ・ジャイエ氏のワインは、人気ゆえに入手が難しいとされていますが、伝説と呼ばれた彼の存在は多くの生産者に刺激を与え、今も多くの後継者が彼の意思を受け継ぎ高品質なワインを製造しています。

いまなお世界中で愛される天才醸造家アンリ・ジャイエ氏。21世紀において最強・最高峰の醸造家であったことは間違いなかったのです。

（photo：http://www.photo-ac.com/）