知る人ぞ知る幻のキノコ「イワタケ」
「岩茸（イワタケ）」という食材を聞いたことがありますか？食物繊維や現代人に不足がちと言われている亜鉛が豊富な食材なのですが、入手が困難な食材なので一般の人が殆ど目にする機会は殆どないかと思われます。
岩茸は日本では古くから不老長寿の高級食材として珍重されていました。江戸時代には大名家へ献上品としても扱われたという記録があり、浮世絵にも描かれています。中国では昔から薬として扱われ、漢方薬にも利用されています。それだけ価値のある食材が市場に出回らない理由は、収穫の困難さや収穫量の少なさでしょう。
生息しているエリアは濃い霧や乱気流が絶えず発生している標高800m以上の天候が変わりやすい断崖絶壁に張り付くように生えています。基本的に収穫は、乾燥している時に採ろうとするとボロボロに割れてしまう可能性があるので雨上がりや雨が降っている最中の濡れている状態の時です。そんな状況下のため岩場も滑りやすく危険な作業なことから、採取にはかなりの秘術が必要です。
成長速度が遅く、手のひらサイズの大きさになるまでは何十年以上と非常に長い歳月が必要なこと、そして高山の綺麗な水と空気を養分にして育っていることから「仙人の食べ物」や「幻のキノコ」とも呼ばれています。
在庫がない場合もありますが、機会があれば是非お取り寄せをして岩茸お料理を味わってみてください。味にクセがないので、どんな味付けの料理に合わせても美味しく召し上がれることでしょう。
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（photo：https://pixta.jp/）