実はすごいエリート!?法律をくぐり抜けたEUのワインたち
私たちが普段飲んでいるフランスやイタリア、スペインなどEUのワイン。ワインショップやスーパーなど、ワインに多少はこだわった場所であれば必ずAOCやDOCというトップカテゴリのワインが置かれています。
これらは、PDOと呼ばれる言わば原産地呼称保護ワインと言われるものです。ボルドーのマルゴー村で造られたワインであれば、ACマルゴーとなるように、ブドウが栽培された地域や醸造場所などワインの出所がハッキリと保証されている、という制度です。
普段、当たり前のように飲んでいるこういった原産地呼称保護ワインですが、実はとても大変な思いをして我々の目の前に置かれています。ここでは、EUの原産地呼称保護ワインについてを少し学びましょう。
まず、先述したようにマルゴー村のワインを紹介しましたが、実はとても面倒な法律が決められています。呼称産地のブドウを100%使用しているとか、畑のヘクタールとか、収量など細かい部分が規定されています。さらにアルコール度数も上限、下限が徹底して決められているのです。せっかく造っても、これに該当しない場合はAOCワインと名乗れないのです。
そして、極めつけは官能検査(examen analytique et organoleptique)です。視覚、聴覚、味覚、触覚、臭覚など人間的な感覚をクリアしなければなりません。
この検査でトップカテゴリを名乗れない品質だ、と判断されるとAOCワインとして販売できません。これらのことから、一本1,000円以下であっても、AOCなどのラベル付きであれば厳しい条件をくぐり抜けているエリートワインというわけです。
EU法のもと、厳しい条件をクリアしたという事を是非、覚えておきましょう。ワインが、より一層ありがたく感じるかもしれませんね。
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(photo:http://www.photo-ac.com/)